ぷりぱらコラム

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【成功体験】塾なし共働きで挑んだ国立小学校受験の全記録【親のホンネ|小学校受験(国立)】

第1章: 塾なし共働きで国立小学校受験を決意した背景

国立小学校受験とは?基本情報と特徴

 国立小学校は、教育の質が高く、特色あるカリキュラムを展開していることで多くの親から注目を浴びています。都内には、筑波大学附属小学校やお茶の水女子大学附属小学校、東京学芸大学附属小学校など、複数の国立小学校が存在します。これらの学校は、学費が比較的安い一方で、高い倍率や厳しい選抜プロセスがあることでも知られています。

 国立小学校受験では、ペーパー試験や面接、運動考査、グループ活動といった多様な形式で子どもたちの資質が評価されます。特に、お茶の水女子大学附属小学校や東京学芸大学附属竹早小学校のように、ペーパー試験を実施しない校もあり、志望校の考査形式に合わせた準備が必要です。また、住所による受験資格の制限もあり、全ての国立小学校を受験することはできません。同時に受験可能な学校数は通常1~4校に限られるため、慎重に受験校を選ぶ必要があります。

共働き家庭が直面する課題と受験の決断

 共働き家庭が国立小学校受験を考える場合、大きな課題となるのは時間と労力です。受験準備には、多くの家庭が塾や幼児教室に通わせることを選択しますが、共働き家庭では塾への送り迎えや大規模なスケジュール調整が難しいことも少なくありません。また、家庭学習を中心に準備を進める場合、親自身が教材選びや計画立案に積極的に関与する必要があり、限られた時間の中でどれだけ効率的に進めるかが鍵となります。

 我が家でも、「塾なしで本当に大丈夫?」という不安が何度も頭をよぎりました。しかし、娘の個性や学びのスタイルを見極めたときに、「家庭学習を軸とする方法でも力を伸ばせるのではないか」という希望を持ち、塾に頼らず挑戦することを決意しました。働きながら受験準備を進めるというハードルは高かったものの、その分、親子の時間を最大限に活かす工夫を重ねました。

周囲の反応とサポートの重要性

 国立小学校受験の決意を周囲に伝えた際、驚かれることも多くありました。特に、「塾なしで?」という声は頻繁に耳にしました。実際、国立小受験に挑む家庭の多くは、受験専門塾や幼児教室で準備を整えるケースが一般的です。そのため、塾なしという選択肢に懐疑的な反応を受けることもしばしばでした。

 しかし、周囲の意見以上に助けになったのは、家族や親しい友人のサポートでした。説明会への同行、試験直前のメンタルを励ましてくれる言葉、そして忙しい中での実家の協力など、共働き家庭だからこそ周囲の支えの重要性を強く感じました。また、公立小学校との違いや受験への理解を共有することで、少しずつ周囲の理解を深めることもできました。

 国立小学校受験は家庭全体で取り組む挑戦であり、多くの支えがあったからこそ乗り越えることができたと実感しています。

第2章: 塾に頼らずに行った受験準備

家庭学習を軸にした独自の学習計画

 塾に通わないと決めた我が家では、家庭学習を中心に独自の学習計画を立てました。特に国立小受験の特徴として、多岐にわたる考査や面接に対応することが求められるため、学びのバランスが重要です。ペーパー試験対策では市販の問題集や過去の出題傾向を参考にしながら進めました。一方で、運動能力や行動観察の対策として、公園での遊びや家庭内でのロールプレイなど実践的な練習を取り入れました。

 家庭学習を進める上で最も大事にしたポイントは、子どもに無理をさせないことです。受験準備そのものが負担と感じられないよう、楽しい雰囲気を心がけ、学びに興味を持たせる工夫を凝らしました。また、スケジュールの管理も大切で、具体的には1日の学びの時間を30分から1時間程度に設定し、集中力が持続する短時間でこなすよう調整しました。

おすすめ教材と知育活動の選び方

 教材選びは、受験対策の中で非常に重要なポイントです。国立小受験用の専門教材は多くの種類がありますが、塾に通えない分、予算と効率を考慮して厳選しました。特に、未就学児向けのドリルや過去問集を活用しつつ、基礎となる知識や思考力を育むことを重視しました。

 また、知育活動も欠かせない要素です。例えば、パズルやブロック遊び、絵本を読み聞かせることで、集中力や読解力、そしてコミュニケーション能力を高めることができました。その他にも、日常生活に関する体験型の活動を意識しました。たとえば、料理のお手伝いや植物の世話をすることで、手先を使う練習とともに、観察力や探究心を養うことができました。

 教材や活動を選ぶ際のポイントは、子どもの性格や得意分野に合わせて選択し、無理のない形で多方面からアプローチすることです。そして、楽しむ気持ちを忘れないことが、学びを効率的に進める一番のコツだと言えるでしょう。

親子の時間を活かした面接練習と日常の習慣付け

 国立小受験では、子どもだけでなく親に対する面接も大きなウェイトを占めるため、親子での練習時間を非常に大切にしました。特に、子ども自身が自由に表現できるような練習環境を整えることを意識しました。模擬面接形式で質問を投げかけたり、実際の試験の場面を想定したロールプレイを繰り返すことで、緊張感を和らげるネットを作り上げました。

 また、日常生活の中で「与えられた場面で適切に対応できる態度」を育てる習慣付けも行いました。たとえば、挨拶や靴をそろえること、周囲に感謝の言葉を述べるなど、基本的な生活習慣を身に付けさせることが結果的に面接対策にもつながりました。さらに、休日には親子で出かけ、社会性を養う体験活動を導入しました。

 加えて、親自身の姿勢も重要です。親が前向きな姿勢で常に子どもを励まし続けることで、受験までの過程が単なる競争ではなく、家族の絆を深める貴重な時間となりました。この点は塾に頼らない家庭学習ならではの強みだったと感じています。

第3章: 受験当日までの道のり

受験直前の取り組みと心構え

 国立小受験の直前期は、子どもの体調管理や心の状態にも細心の注意を払う必要があります。私たちの家庭では、勉強面だけでなく、リラックスする時間や遊びの時間も大切にしました。特に共働き家庭である私たちにとって、子どもとの時間を確保することは重要な課題でもありました。試験前の最後の1週間は新しいことを詰め込むのではなく、これまで取り組んできた内容の復習に集中。子どもが自信を持って挑めるよう、「ここまで頑張ったから大丈夫だよ」と繰り返し声をかけました。また、親自身の心構えも大切で、「結果がどうであれ、子どもの頑張りを受け止める」というスタンスで試験に臨むことを心に決めました。

模試や試験対策としてやってよかったこと

 共働き家庭で塾を利用せずに進める中で、模試の活用は非常に有益でした。というのも、自宅学習だけでは現実の受験環境を完全に再現するのは難しいからです。都内の国立小学校をターゲットにした模試を受けることで、試験形式や時間設定に慣れるだけでなく、親としても子どもの得意分野や改善点を具体的に把握することができました。また、模試の結果をただの点数比較で終わらせるのではなく、結果を元に家庭学習の改善ポイントを見つける材料としました。これに加え、本番を意識したペーパー問題の練習も役立ちました。特に「お茶の水女子大学附属小学校」や「東京学芸大学附属世田谷小学校」などペーパー試験のない学校を希望する場合であっても、考える力や図形理解力など基礎となる部分を育むことが重要でした。

親として感じた準備不足と克服策

 塾なしの国立小受験は正直なところ不安が尽きませんでした。特に、通常の受験対策塾に通っているご家庭と比べると、情報収集や試験準備の進め方について劣っていると感じることもありました。説明会に参加したり、詳細な過去の入試情報を調べたりする中で、親がもっと早めにしっかりと計画を立てる必要性を痛感しました。ただ、この点については自宅でできる準備を工夫することでカバーできた部分もありました。試験対策だけでなく家族で協力し、日常的なコミュニケーションや社会性を育む時間を意識的に増やすことが、結果的に大きく役立ったと感じています。

第4章: 受験当日と結果~合格への鍵は何だったのか~

試験当日のスケジュールと子どもの様子

 受験当日は、早朝から緊張感に包まれたスタートとなりました。試験会場での混雑を避けるべく、受付開始時間より少し早めに到着し、最後の確認を親子で行いました。子どもは少し緊張している様子もありましたが、普段から慣れ親しんだ声掛けや深呼吸の練習が功を奏し、次第にリラックスすることができました。

 試験当日のスケジュールは非常にタイトで、待機が多い中でも子どもの集中力や落ち着きをいかに保つかが鍵となりました。お弁当や好きなお菓子を持参し、時折一緒に目を合わせて励ますことで、スムーズに1日を乗り越えることができました。特に、塾なしでの受験に挑んだ今回の経験から、家庭での準備が試験当日の安定した振る舞いにつながったと実感しました。

試験内容と対策が的中したポイント

 試験内容は、学校ごとに異なる特徴が見られましたが、親子で準備してきた軸がぶれることはありませんでした。都内の国立小受験の中ではペーパー試験を実施しない学校も多い一方で、協調性や創造性をみる試験が主流です。我が子が受験した学校でも、絵を描いたり、グループで話し合って課題を解決する形式の考査が行われました。

 我が家では、家庭学習を工夫して日常生活の中に自然な形で組み込みました。その中でも「親子でのコミュニケーション」や「友人との遊び」を活用し、思いやりや自分の意見を伝える力を養うよう努めました。結果として、この取り組みが特にグループ活動での発表や振る舞いで評価されたようです。塾に通わなくても、子どもに自信を持って挑ませることができたのは、日頃から家庭内での準備を意識したおかげだと感じています。

合格通知が届いた瞬間の喜びとその後

 合格通知が届いた瞬間、喜びと安堵で胸がいっぱいになったのを今でも鮮明に覚えています。子どもよりもむしろ私たち親の方が感情を抑えきれず、その日の夜は家族でささやかながらお祝いをしました。塾なしでも国立小学校に合格したという事実は、私たち自身にとっても大きな自信につながりました。

 合格後は新しい学校生活への期待とともに、「これからも親子で成長を楽しもう」という思いが自然とわいてきました。一方で、喜びも束の間、今度は入学後の生活や学習への準備が始まります。ですが、受験準備を通じて得た経験を活かしながら、これからも家族一丸となって子どもの成長をサポートしていきたいと考えています。

 塾なしでの挑戦は決して簡単ではありませんでしたが、この経験を通じて、家庭での教育の力や親子の絆の大切さを再認識できたことに感謝しています。

第5章: 共働き・塾なし家庭だからこそ生まれた学びと感謝

家族で受験を乗り越えたことの意義

 国立小受験という大きな挑戦に向けて、家族が一丸となって取り組むことができたのは、何よりも貴重な体験でした。特に共働きという家庭環境の中で、毎日の時間をやりくりしながら子どもを中心に計画を立てたことで、自然と家族全員が協力する意識を持てたと思います。多くの家庭では塾のサポートが大きな役割を果たしますが、塾に頼ることなく独自の方法で受験準備を進める中で、家族の結束力やお互いを支え合う姿勢が一層強まりました。成功体験として目に見える結果ももちろん嬉しかったですが、それ以上に、家族全員で1つの目標に向かい、最後までやり抜いたことで得た達成感は、今後の子どもの成長にも良い影響を与えると感じています。

塾に頼らなかったからこそ得られた経験

 塾に通わなかったことで得られた最大のメリットは、親子の関わり合いの時間が格段に増えたことです。家庭での学習は、進度や取り組み方について、親が細かく把握しながら進める必要がありました。そのため、子どもの得意分野や改善すべき点を見つめ直す機会が数多く得られました。また、面接練習や知育活動も家族が主体で行ったため、自然と子どもの語彙力やコミュニケーション能力を引き出す環境を作れたと感じています。結果として、塾での一律的な指導を受けるのではなく、子どもに適したオーダーメイドな学習を提供できたことが、合格へとつながった一因かもしれません。

今後の子どもの成長に向けた展望

 国立小学校への進学が決まった今、子どもの可能性がさらに広がることを期待しています。塾なしでの受験準備中に培った「自分で考え、行動する力」は、今後の学校生活や社会生活においても大きな糧となるでしょう。特に国立小学校は自主性や個々の個性を大切にする風土があるため、これまでの経験が新しい環境での学びにも活かされることを願っています。また、親としても、一度子どもと共に目標を乗り越えた体験をもとに、これから訪れる中学受験やその先の挑戦にも、冷静かつ前向きに向き合える心構えができたように思います。この先、どのような選択をしていくにしても、今回の受験で得た学びと家族の絆を忘れずに未来を見据えていきたいと考えています。

みさと先生

私は元小学校の教師で、30年以上にわたり教育現場で活躍してきました。子どもたち一人ひとりの可能性を信じ、個性を大切にする教育方針で、多くの生徒と親御さんと関わってきました。教師を引退後も、生徒一人ひとりの夢や希望に耳を傾け、それを実現するためのサポートを出来ればと思っています。現在も、教育者としての経験を生かして、子どもたちが学び、成長する機会を提供できればと思っています。

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